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東京高等裁判所 昭和42年(行ケ)127号 判決

原告主張の請求原因事実についてはすべて本件当事者間に争いがなく、右事実によれば原告の本訴請求は理由があるから、これを認容する。

〔編註〕 本件の事実関係は左のとおりである。

原告訴訟代理人は、主文同旨の判決を求め、その請求の原因として、

「原告は、昭和三二年一二月二日、特許庁に対し、名称を『ワイヤーロープ』とする発明(以下「本願発明」という。)について、昭和二八年(西暦一九五三年)一一月一八日にイギリス国においてした特許出願にもとづく優先権を主張して昭和二九年一〇月二九日出願された昭和二九年特許願第二三、四五三号の分割出願として、特許出願(昭和三二年特許願第二九、九〇一号)をしたが、昭和三四年七月四日拒絶査定を受けたので、これを不服として、同年一一月二六日抗告審判を請求(昭和三四年抗告審判第二、七三五号)したところ、昭和四二年五月一七日、「本件抗告審判の請求は成り立たない。」旨の審決があり、その審決書の謄本は、同年六月一七日、原告に送達された。(なお、右審決に対する訴提起の期間は、職権をもつて昭和四二年一〇月一七日まで延長された。)右審決の理由の要旨は、本願発明は昭和二九年特許出願公告第七、〇〇八号公報の記載内容と周知の事実とから当業者が容易に推考できる程度のものであるから旧特許法(大正一〇年法律第九六号)第一条の特許要件を具備しない、というものである。しかしながら、右公報は、本件出願の優先権日昭和二八年一一月一八日よりも後である昭和二九年一〇月二七日に刊行されたものであるから、本件特許出願前に国内に頒布された刊行物とはいえず、したがつて、本願発明が右公報に記載されたところと周知の事実とから当業者が容易に推考できる程度のものであつても、これをもつて本願発明が同法第一条の特許要件を具備しないとすることはできないのであつて、右審決は違法であり、取り消さるべきものである。」

と述べた。

被告指定代理人は、「原告の請求を棄却する。訴訟費用は原告の負担とする。」との判決を求め、原告主張の請求原因事実をすべて認めた。

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